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教科書相続税

債務控除・葬式費用・生前贈与加算

最終更新日:2026年7月19日

課税価格を下げる債務控除・葬式費用と、生前贈与の持ち戻し(生前贈与加算)です。

  • 被相続人の債務・葬式費用は課税価格から控除できます(範囲に注意してください)。
  • 🔴 制限納税義務者(国内財産だけに課税される人)は、葬式費用を一切控除できません(債務控除の範囲も国内財産に係るものに限られます)。
  • 🔴 控除できない債務として除かれるのは「12条1項2号・3号の財産(=墓地など)に係る債務」だけです。生命保険金・死亡退職金の非課税部分に係る債務は対象外なので、「非課税財産に係る債務は一律で控除できない」と一般化するのは誤りです。
  • 生前贈与加算:相続開始前7年以内の暦年贈与を相続財産に加算します(令和6年改正で3→7年へ段階的に拡大されました)。
  • 延長された4年分(3年超7年以内)は合計から100万円を控除して加算します。
  • ★経過措置の現在地:7年への延長が効くのは令和6年1月1日以後の贈与のみです。そのため令和8年12月31日までに開始した相続(2026年中の死亡を含む)では、加算対象は実質「相続開始前3年以内」の贈与だけになります(令和5年以前の贈与も3年以内なら従来どおり加算されます)。延長分(3年超・100万円控除)が実際に生じるのは令和9年以後に開始した相続からです。

債務控除(相続税法13条・14条)

相続税の課税価格は、取得した財産の価額から、被相続人の債務と葬式費用を差し引いて計算します。ただし「誰が」「どの債務を」控除できるかに注意が必要です。

控除できる債務

被相続人の債務で、相続開始の際に現に存するもの(公租公課を含む)です。借入金・未払金のほか、準確定申告で納付する所得税、未納の固定資産税・住民税なども控除できます。

  • 未納の固定資産税・住民税は、相続開始日に納税通知書が届いていなくても、既に納税義務が成立していれば控除対象です(「通知書が届いていないから控除できない」は誤りです)。
  • 控除できるのは、相続開始当時の現況で「確実と認められる」債務です(必ずしも書面の証拠までは要しません)。金額が未確定でも、確実と認められる範囲の金額を控除します。

控除できない債務

  • 相続人の責めに帰すべき事由で課された延滞税・利子税・加算税(=相続人側の落ち度によるもの)。
  • 保証債務は原則として控除できません(主たる債務者が弁済不能で、求償しても回収できない部分に限り控除できます)。
  • 墓地・仏壇など非課税財産(12条1項2号・3号)を取得・維持するための債務(例:生前に購入した墓石の未払代金)は控除できません。

制限納税義務者の特則

🔴 制限納税義務者は、控除できる債務が国内財産に係るものなどに限定列挙され、しかも葬式費用は列挙されていません=葬式費用は一切控除できません。無制限納税義務者との最大の違いです。

葬式費用(相基通13-4・13-5)

被相続人の葬式費用は、相続財産そのものの債務ではありませんが、課税価格から控除できます(無制限納税義務者に限ります)。

控除できる葬式費用

埋葬・火葬・納骨に要した費用、遺体・遺骨の運搬費用、通夜など葬式の前後に通常必要となる費用、お寺などへのお礼(相当と認められる金品)などです。

控除できない葬式費用

①香典返しの費用 ②墓碑・墓地の買入費や墓地の借入料 ③初七日・四十九日などの法要(法会)の費用 ④医学上・裁判上の特別の処置に要した費用の4つです。

相続放棄者が負担した場合

相続を放棄した人は債務控除の適用がないのが原則ですが、現実に葬式費用を負担し、かつ遺贈により財産を取得している場合には、その財産の価額から葬式費用を控除できます(借入金などの債務控除はできません)。

生前贈与加算の経過措置(3年→7年の移行イメージ)

  • 加算対象は「相続開始前7年以内の贈与のうち、令和6年1月1日以後にされたもの」+「令和5年12月31日以前の贈与で相続開始前3年以内のもの」です。
  • 結果として、加算期間は相続開始が令和8年まで=実質3年令和9年〜令和12年=令和6年1月1日以後の贈与が全部(3年超〜7年に向けて毎年伸びる)令和13年以後=まるまる7年と段階的に延びます。
  • 「加算対象は令和6年1月1日以後の贈与に限る」は誤りです(令和5年以前でも3年以内なら加算されます)。

出典・参照

この教科書は、運営者が構成を設計した上で生成AIを併用して執筆し、公開前に運営者が内容を確認しています。 学習の参考としてご利用いただき、重要な判断の際は教科書や公式資料もあわせてご確認ください。 誤りを発見した場合は、ページ下部、またはお問い合わせにある投書箱よりご連絡ください。