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教科書法人税

役員給与・寄附金・交際費等の損金不算入

最終更新日:2026年7月19日

役員給与・寄附金・交際費の損金不算入です。中小企業の税務で最も出番の多い論点のひとつです。

  • 役員給与が損金になるのは定期同額給与・事前確定届出給与・業績連動給与の3類型のいずれかです。
  • 過大役員給与(不相当に高額な部分)は損金不算入です。
  • 寄附金も支出額の全額が損金になるわけではなく、損金算入限度額を超える部分は損金不算入です(別表4では社外流出として調整します)。対価性のない支出は寄附金と扱われることがあり、たとえば要件を満たさない任意の債務免除は貸倒損失ではなく寄附金になります。
  • 交際費は中小法人は「年800万円まで全額」と「接待飲食費の50%」の有利選択ができます。1人1万円以下の飲食費は交際費から除外されます。

役員給与の3類型

定期同額給与

毎月同額の給与です。改定は原則事業年度開始から3か月以内です。

経営状況の著しい悪化等(業績悪化改定事由)があれば期中の減額も認められます。

事前確定届出給与

所定の時期に確定額を支給する旨を事前に届け出た給与です。届出どおりに支給しないと損金不算入になります。

業績連動給与

利益等の指標に連動する給与です。同族会社以外などの厳しい要件・開示手続があります。

寄附金の損金不算入(法人税法37条)

寄附金は支出額の全額が損金になるわけではなく、損金算入限度額を超える部分が損金不算入になります。限度額は「一般の寄附金」と「特定公益増進法人等に対する寄附金(別枠)」で異なります。

🔴 算式の基礎は「資本金等の額」ではない

一般の寄附金の限度額の計算に使う資本の基準は、「資本金の額及び資本準備金の額の合計額」又は「出資金の額」です(法人税法施行令73条1項1号イ)。2022年(令和4年)4月1日改正でこう変わっています。

古い問題集や解説サイトは「資本金等の額」のままなので、現行法で計算していることを意識してください。

一般の寄附金の損金算入限度額(普通法人等)

〔資本基準額〕+〔所得基準額〕をそれぞれ求め、その合計額の1/4が限度額です。

  • 資本基準額=(資本金の額+資本準備金の額の合計額 又は 出資金の額)÷12×当期の月数 ×(2.5/1,000)
  • 所得基準額=所得の金額 ×(2.5/100)
  • 月数按分は資本基準額にだけかかり、所得基準額にはかかりません。月数は暦に従い、1か月未満の端数は切り捨てます。

特定公益増進法人等への寄附金(別枠)

独立行政法人・日本赤十字社・一定の学校法人・社会福祉法人など特定公益増進法人等への寄附金には、上の一般枠とは別枠の特別損金算入限度額があります=〔(資本金+資本準備金 又は 出資金)÷12×月数×(3.75/1,000)〕+〔所得×(6.25/100)〕の合計額の1/2です。

  • 国・地方公共団体に対する寄附金財務大臣が指定した指定寄附金は、限度額の枠外で全額損金算入されます。
  • 別枠の限度額を超えた部分は一般枠の寄附金として扱われますが、別枠の使い残しが一般枠に上乗せされることはありません

完全支配関係がある法人間の寄附金(全額損金不算入)

法人による完全支配関係がある法人間の寄附金のうち、法人税法25条の2第2項に規定する受贈益の額に対応するものは、限度額の計算をするまでもなく全額が損金不算入になります(法人税法37条2項)。

受け取った側では法人税法25条の2により受贈益の額が全額益金不算入となり、グループ内で所得を付け替えられないしくみになっています。

  • 🔴 限定は二重にかかっています。①「法人による」完全支配関係に限られ、一の者が個人である完全支配関係は対象になりません。②受贈益の額に対応する部分に限られます。「完全支配関係があれば常に全額損金不算入」と覚えると誤りになります。
  • 一の者が法人であれば、その間に個人が介在して間接に保有している場合でも適用があります(法人税基本通達9-4-2の5)。逆に、相手方が公益法人等で収益事業以外の事業に区分経理されている場合は適用がありません(同9-4-2の6)。

寄附金とされるもの(対価性のない支出)

対価性のない支出は寄附金として扱われることがあります。たとえば、要件を満たさない任意の債務免除は、貸倒損失ではなく寄附金になります。

別表4では社外流出として調整します。

交際費等

  • 中小法人:年800万円までの全額損金と、接待飲食費の50%損金の有利な方を選べます。
  • 1人当たり10,000円以下の飲食費(令和6年改正で5,000→10,000)は交際費等から除外され、損金になります。
  • 判定は参加者の総数(自社の役職員も含む)で割ります。★ただし専ら自社の役員・従業員やその親族だけの社内飲食費は、1人1万円以下でも除外されず交際費等のままです(除外できるのは社外の相手を接待する飲食費だけです)。

実務ポイント

定期同額給与の改定は原則、期首から3か月以内です。期中の安易な増額は損金不算入になりがちで、顧問先への事前助言が重要です。

出典・参照

この教科書は、運営者が構成を設計した上で生成AIを併用して執筆し、公開前に運営者が内容を確認しています。 学習の参考としてご利用いただき、重要な判断の際は教科書や公式資料もあわせてご確認ください。 誤りを発見した場合は、ページ下部、またはお問い合わせにある投書箱よりご連絡ください。